山下湯金の関西お風呂日記

大阪在住、銭湯や温泉に週5で通う山下湯金のお風呂記録。たまに投資の話も。

「お金や投資について教えてほしい」という20代若手社員に毎回伝えていること~後編~

 

golden-yamashita.hatenablog.com

この記事の後編です。

前編では、

①そもそも何故お金を貯めたいのか?
②銀行にお金を預けている=投資している、という認識をもっているのか?
③投資とパチンコ・競馬は何が違うのか?
④ギャンブル=悪ではない。期待値が1未満であることが悪。
⑤なんで投資だけがプラスサムゲーム?

と話題を進めてきました。

 

投資は期待値が1を超える唯一のプラスサムゲーム、だから参加した方がいい。

ということが前編のメインテーマでしたので、後編では「じゃあどうやって参加すればいいのか」、ということから話を続けます。

 

 

⑥プラスサムゲームの必勝法は、長く居座ること。

貯金100万円の人たちが、参加費として100万円を賭ける大会と、1000円を賭ける大会、どちらが面白いですか?もちろん、全財産を賭ける大会の方が面白いですよね。

リスクの高い大会ほど、観客が集まって入場料金を得やすくなります。つまり、参加費(リスク)の高い大会ほど、一般的にはより美味しいプラスサムゲームなのです。

 

ですが、毎回全財産を賭けるリスクはさすがに取れないですよね?その選択肢が最も期待値が高いとわかっていても、全財産を賭けるスタイルは長続きしません。全財産を失う=次の大会に参加できない、ということですから。

いくら期待値が1を超えていても、試行回数が1回では損をする可能性が高いままです。
試行回数を増やして、期待値に収束させなければいけないのです。
じゃんけん大会で、10連勝や10連敗することは十分あり得る話ですが、その後に10000回のじゃんけんをやってもらうと、勝利した回数は5000回前後に収束するでしょう。投資はただのじゃんけん大会。ですが、参加した人には観客たちが払った入場料金が分配されるので、退場さえしなければ確実にプラスになるのです。

 

わかりやすい具体例を出していきます。ずっと話しっぱなしで、相手も飽きてきてる頃なので。

「じゃんけんで俺に勝ったら1000万円貰えるゲームがあるんだけどやる?参加費は300万円。何回でも参加していいけど、負けたときは即現金で払ってもらうよ。」

期待値的に考えれば、間違いなく参加すべき案件です。ですが、まだまだ貯金の少ない若手社員は尻込みするはず。

「じゃあ、勝ったら100万円貰える参加費40万円のじゃんけんならやる?」

まだビビってるはずです。

「勝ったら1万円貰える参加費4500円のじゃんけんなら?」

ここまで下げると、それなら参加したいかも、くらいの回答がやっと返ってきます。

「ただのじゃんけんだし、2~3回連続で負ける可能性は十分にあるよね。その可能性を考えると参加費100万円以上のゲームはいくら期待値高くても参加できないよね?長く続ければ勝てる、ということがわかってても資産が尽きると生活ができなくなるから。」

「例えば、資産が1億円あったとしたら、一番最初の参加費300万円で賞金1000万円のじゃんけん大会に参加するでしょ?何回か負けたとしても、生活には影響しないからね。資産があればリスクを取れるんだよ。今の君の資産額では、参加費4500円で賞金1万円の大会にしか参加できない。これは最も期待値が低い大会だよね。」

じゃあどうればいいのか?シンプルな答えをあげましょう。

「なるべく期待値の高いゲームに長く参加するにはどうすればいいか。答えは簡単。手元の現金を増やすこと。とりあえず、200万円くらい貯めようか。」

「200万円あったら、1年は暮らせるでしょ?投資において最悪なのは、リーマンショックみたいなのが起こって、投資した資産が激減して給料もカットれて、生活が苦しくなった時に、これまでに投資してきた株とかを安値で手放すこと。これが投資で退場するということなんだよ。投資の必勝法は、長く居続けること。株価が下がって資産が激減して、生活が苦しくなった時でも、投資を続けないといけない。景気が回復するまで耐えしのぐための資産として、ざっくり200万円は手元にないといけない。」

手元に1年は耐えしのげるだけの現金を置いておく。投資はそこをはみ出した分の余剰資産で行う。

これを強調しましょう。

 

⑦市場平均で十分。じゃんけんのプロがいないように、投資のプロもいない。

じゃあ具体的に何が期待値の高いゲームなのか。株と債券について、超簡単に説明します。

・株と債券がある。

・株の方が債権よりもリスクが大きいが、リターンも大きい。

・株と債券には、日本・先進国・発展途上国の3区分がある。

・リスクの高さは、発展途上国>先進国=日本、って感じ。

このくらい簡単に説明しましょう。私の勤務先は一応上場企業なので、この説明を聞いている若手社員は、株とは何か、くらいは理解しております。相手が株のことを全く理解していない場合は、そこも説明してあげる必要がありますね。

ここで、ポートフォリオの話はせずに、インデックスファンドについて説明します。

「投資って、有価証券報告書みたいな財務資料を読めないと勝てない、って思ってない?知識のない自分がプロ相手に勝てるわけがない、そう思ってる人が多いんだけど、投資のプロなんていないんだよ。」

「そもそも投資のプロってどういう人?100万円を1年間で130万円に増やしたプロ投資家Aさんと、100万円を1年間で110万円に増やしたプロ投資家のBさん、どっちかに資産を預けなきゃいけないとしたら、どっちに預ける?」

当然、返ってくる答えはAさんですので、こう続けます。

「ごめん、説明不足だった。日経平均株価が1.5倍になった2013年の1年間で、100万円を130万円に増やしたプロ投資家Aさんと、リーマンショックが起こって日経平均株価が半分に下がった2008年の1年間で、100万円を110万円に増やしたプロ投資家のBさん、どっちに資産を預けたい?」

この条件を付け加えると、投資の本質をわかって貰えるはずです。そして、Bさんに預けたいという答えが返ってきます。

「ここで伝えたかったことは2つ。①自分でどの株を買うか決めるんじゃなくて、プロの投資家にお金を預けて運用してもらう投資信託という方法がある。②そのプロがどれだけ凄いかを評価するには、いくら儲けたかじゃなくて、平均株価に対してどれだけ儲けたかということの方が大事。」

じゃあどうやって凄いプロを見つけるのか?その疑問にはこう答えます。

「結論としては、凄いプロはいないから探そうとするだけ無駄。実はプロの半分以上は、平均株価を下回ってるんだよ。なぜなら、投資はただのじゃんけんゲームだから。プロを雇うと高い給料を払わないといけないけど、じゃんけんのプロなんていないから雇うだけ無駄だよね。」

プロに払う手数料>観客が払う入場料金

となってしまうので、ほとんどのプロが平均株価にすら負けている、という現実を伝えます。

「じゃあどうすればいいのか?平均株価を上回るプロを探すんじゃなくて、平均株価を買えばいい。日経平均は日本を代表する225社の株価の平均だから、225社の株を何も考えずに買えばいいんだよ。そうすれば、日経平均株価を上回ることはないけど、下回ることも無いよ。」

日経平均の正しい計算方法とかはこの際どうでもいいので、端折ります。

「でも株って、高いよね。100株か1000株単位じゃないと買えないから、1社を買おうとすれば数十万円、225社全部買おうと思ったら1000万円はかかるんじゃないかな?そんなお金はないよね。じゃあ、日経平均株価に連動するように225社の株を機械的に買ってる投資信託を買おうか。そこの投資信託もプロを雇っているから手数料はかかるんだけど、ルールに沿って機械的に買ってるだけだから、手数料が凄く安いんだよ。」

プロに払う手数料<観客が払う入場料金

という、インデックスファンドのいいところを伝えます。

「こういう手数料の安い投資信託を、パッシブ(受身)ファンドとかインデックス(指数)ファンドって言うんだけど、こうした手数料の安いファンドを選ぶことが、投資で素人が勝つために一番大切なことなんだよ。だって、投資は入場料金を払ってくれる観客がいる、ただのじゃんけん大会だから。プラスサムゲームな以上、参加し続ければ勝てるとわかってても毎日じゃんけんしてる暇なんかないでしょ?だから、じゃんけんのプロを雇わなきゃいけない。でも、じゃんけんのプロなんかいないんだから、できる限り給料の安いプロにしたいよね。」

給料の安いプロを雇って参加し続ける=インデックスファンドを買い続ける。

ここを理解してもらいましょう。

 

⑧なんとかショックがまた起こって、会社がつぶれて、月収0円になって、資産が半分になっても、投資を続ける覚悟はあるのか?

投資を続けることが投資の必勝法だとずっと説明してきました。ここでドルコスト平均法について説明します。

毎月一定の金額ずつ、インデックスファンドを買い続ける。そうすれば株価が下がった時に安値で買える。株価が上がってるなら、高値で買うことになるけど、上がってるから大丈夫。

ここも超簡単に説明します。

「こう聞くと、すごく簡単なように思えるけど、これが実は一番難しいん。さっき手元に200万円現金を持っとけば、リーマンショックみたいなのが起こっても1年は生活できるから大丈夫みたいに言ったけど、実際にそうなった時に、本当に投資を続けられる?だって、去年まで1000万円あったはずの資産が500万円くらいになって、賞与も残業代もゼロ、下手したら解雇されて基本給すら0円になってるんだよ。その状況下で、株価が下がってる今がお買い得!って思って投資を続ける自信ある?」

株価が下がって、せっかくこれまで何年もかけて増やしてきた資産がいきなり半分になるリスクを取れるのか?ほとんどの人はそれが出来ないから負けている、という現実をきちんと伝えておきましょう。

「じゃあなんとかショックが起こった時、1000万円の資産が900万円に減るくらいだったら耐えられそう?800万円なら?700万円なら?株にしか投資してない場合、投資金額の50%は一時的に減る覚悟が必要だけど、リスクの低い債券にも投資しとけば、10~20%しか減らないようにもできるよ。」

ここでポートフォリオの話をちょっとだけします。ここを踏み込むのは難しすぎるので、

色んな資産を組み合わせたらリターンは減るけどリスクも減らせるよ。自分がいくらまでの損失なら耐えられるのかわかれば、どの資産タイプを選ぶべきか教えてあげる。

と、次の機会に説明しましょう。

(結局投資を始めずに、次の機会が無い人が多いのですが。)

 

⑨俺は約2年間の投資で30万円くらい儲けた。ちなみに同期のアイツは俺より1年早く出世したおかげで俺よりも年収が40万円くらい高いよ。君は限られた時間をどう使うの?

はい、⑨はタイトルだけでいいくらいですね。

本当に投資をやりたいの?他にやるべきことはないの?

という根本的な話をします。

はっきり言って、仕事が楽しくて、今後も稼ぎ続ける自信があるなら投資なんかしなくていいです。大好きな仕事に全力を注げば、年収が上がり続けるでしょう。

20代で投資を始めた人と、貯金しかしてこなかった人では、複利効果で1000万円以上の差が出るとか言いますけど、本業で昇進し続けられたらそれ以上の差が出ます。

我々庶民の持つ、最も大きい資産は労働力です。最も大きい資産の価値を増やすための努力をした方が、人生のリターンはきっと大きくなります。

 

「君は本当に、投資活動に対して人生のリソースを投資すべきなのかい?」

 

今までの説明はなんだったんだ、的な終わり方ですが、毎回こんな感じで終わってます。

我々庶民が大したリスクを取らずに投資をしたことによって得られるリターンって生涯で、せいぜい1000~2000万円程度ではないでしょうか。

私の場合、とにかくお金のことを考えるのが好きなので、半分以上は趣味でやってます。そういうタイプじゃないなら、無理に投資なんかしなくてもよくない?というのが持論です。

 

 

いかがだったでしょうか?

こんな感じで、お金や投資について何にも知らない若手社員に、投資ってそもそもなんなの?ってところを説明しています。

どこの証券会社がオススメとか、具体的な方法はほとんど伝えてません。

投資はプラスサムゲームなので、居座り続けるのが必勝法。そのために、手数料の安いプロを雇って、毎月一定金額ずつ買い続けましょう。

ただそれだけ。

 

この説明で、興味をもってくれた人にはその次の段階の話をします。

・どこで証券口座を開いて、どのインデックスファンドをどんな風に組み合わせればいいか。

・毎月いくらずつ積み立てるのがいいのか。

・NISAを有効活用するには。

という具体的な話と、

・投資は必ずしもプラスサムゲームとは限らない。

・市場が効率的であるとは限らない。(じゃんけん大会のプロが存在する)

という、今回話した前提が100%正しいわけじゃない話もします。

この辺に関しては、わかりやすい記事書いてる人が沢山いますし、うまくまとまってる本も多いので、このブログでは書きません。

 

 

このブログでは、

golden-yamashita.hatenablog.com

で書いたような、株主優待という制度の歪みを使う方法などを紹介していこうと思います。

 

「山下湯金の関西お風呂日記」なので、ほとんどの記事が関西の銭湯・温泉関係ですが、たまにはお金の話もしますので、よかったらブックマークしておいてくださいませ。